国際結婚はお金がかかる!?国際カップルのお金事情5つ

国際結婚をしたカップルは、日本人同士のカップル以上に出費がかさむのをご存知ですか?結婚式の費用は勿論、結婚後の日常生活費や、子供が生まれた後の養育費など、夫婦が2つの国に関わるが故に余分な出費が発生します。

 

金銭問題は夫婦関係に大きく影響する要因ですから、ささいなことで夫婦喧嘩になったり思いもよらぬ落とし穴に陥らぬよう、国際結婚するカップルはお互いの経済観念について了解し合うことが大切です。

 

国際カップルだからこそ起こりうる金銭上の煩わしい問題は、どんな場面で発生するのでしょうか?5つの場面に分けて見てまいりましょう。

1.結婚式の費用

国際結婚の場合、結婚式をどこで何回行うか、日本か相手国の1回だけか、日本と相手の外国の2国で執り行うかにより経費も異なりますが、いずれの場合も日本人同士の挙式に比べ結婚式だけでも出費は相当多くなります。

(1)結婚式が1回の場合

日本あるいは相手国のどちらかで結婚式をする場合、どちらかの親族を呼び寄せなければならず、その渡航費や滞在費の負担は全額でなくても、礼儀上一部は新郎新婦が負担しなければなりません。

 

また、日本でも相手国でもない第3国で挙式を揚げる場合は、両カップルと参列者の渡航費や滞在費も計算しなければなりません。

(2)結婚式が2回の場合

日本と相手国の2国で結婚式をすれば、文字通り挙式費用も2倍かかります。

式場の予約、披露宴の準備は勿論、互いの国への渡航費や滞在費用なども倍になるわけです。国際結婚で挙式を2度行う場合、多くが婚礼衣装も2種類に分けて執り行います。

 

外国では純白のウェディングドレスや民族衣装を着て、日本では伝統的な婚礼和装で行うケースが多く、衣装だけをみても倍の費用がかかるのです。

(3)国によって異なる挙式費用事情

日本の挙式は一般的に、世界レベルから見ても高額で豪華な挙式に入ります。

国によっては日本以上に豪華な挙式が慣習化している国もあるので、事前の情報集めが必要です。

 

また、アメリカなどのように、挙式費用は女性側が持つのが一般的という国もあるので、それぞれの国で費用分担はどうなっているか下調べするのが賢明です。

 

日本の挙式でお馴染みのお祝儀の習慣は、欧米のような先進国ではあり得ませんから、「挙式費用の一部を祝儀で補填」というちゃっかり勘定をあてにすることはできませんのでご注意を。

2.日常生活の費用

結婚当初はまだ相手の国に馴染めず、住み慣れた母国で使っていた日常品を母国から取り寄せたり、関税がついて割高でも母国からの輸入品を日常的に購入するなど、国際結婚ならではの余分な出費が出てきます。

(1)食費

相手の国の食事に不満はなく食べ物に不自由しなくても、やはり昔から食べなれた食べ物には郷愁があり、たまには口にしたくなるものです。

 

日本人が相手の外国に住む場合は、両親などが日本の食品を郵便で送ってくれることもあるでしょうが、国際郵便は国内の宅配便のように簡単でお手頃価格というわけにはいきません。

 

先進国には日本食を売っているスーパーや小売店などがある国もありますが、輸入品になるので割高感はぬぐえません。外国で日本食をいただくことはこの上ない贅沢になるのです。

 

外国人配偶者が日本に住む場合も同様で、相手が近隣の中国や韓国の配偶者であっても、本国と比べ日本の輸入品は割高になります。

 

また日本にある欧米の食品スーパーは高級店が多く、ハムやチーズ一つをとっても高価な高級食材になるので食生活を検討する必要があります。

(2)ファッション・衣料品

世界でもトップクラスのファッション発信国である日本は、どの国に行ってもファッションセンスで気おくれすることは皆無ですが、女性用下着や靴など外国ではサイズの合わない衣料品もあるので、日本で使い慣れた衣料品を取り寄せる必要が生じることもあります。

 

特に日本に住む外国人配偶者が大柄な場合は、日本にサイズがないこともあるので本国から取り寄せる必要が生じ、余分な郵送料が発生します。

(3)医薬品・化粧品

医薬品や化粧品も、外国ものは体質や肌に合わず昔から使い慣れているもの本国から送ってもらうことも多々あります。

 

化粧品は住んでいる国で輸入物も買えますが、例えば外国で日本の資生堂の化粧品を買えば、本国のものより割高になります。

(4)書籍・雑貨

インターネットが普及している現代でも、母国語で書かれた本を読みたいものです。

外国で自国の本屋がある場合もありますが、それも輸入品なので割高です。

 

外国に住む日本人が日本帰省の際に本を大量購入して輸送するパターンも「海外在住あるある」ですが、書籍は重いので郵送費はかなり高額になります。

3.帰省費用

日本人同士でも結婚後も家族や友人と会うことは日々のストレス発散にもなり大切なイベントですが、国際結婚となると一方の配偶者は簡単に家族に会える環境ではなくなります。

定期的に母国へ帰省して家族と団欒したり本国で心身共にリラックスできる時間が必要です。

 

日本との距離にもよりますが、欧米、南米、アフリカ、オセアニア大陸になると渡航費は侮れません。

特に家族が増えると子供の渡航費も計算に入れなくてはいけないので帰省代はしっかり見積もっておくことが大事です。

4.仕事と仕送り

外国に住むことは言葉だけでなく習慣やしきたりのハンデを背負うことになり、異国で仕事を見つけるのは至難の業になります。

 

母国でちゃんとした学歴や職歴を持っていても、外国でその履歴が通用するとは限りません。

母国で稼いでいた給与体系が外国でそのまま維持できるかは確実ではないので、万一に備え貯金はしっかり貯めておくことが大事です。

 

また国によっては相手の外国人配偶者が母国の親族に仕送りする人もいるので、その金額も予め夫婦間で話し合い、家計簿予算に入れておいた方がいいでしょう。

5.教育費と養育費

(1)語学学校

どちらかの配偶者が日本あるいは外国に住む場合、その国に慣れるため語学学校に通う必要が生じます。

移民が多い外国では、市が主催する無料語学学校もありますが、日本は有料の私営語学学校がほとんどで、その授業料も考慮に入れなければなりません。

(2)教育費

子供が学校に行く年齢になると、教育費が家計簿を圧迫していきます。

特に日本に住む場合は、周りに歩調を合わせて子供を塾に行かせるのが一般ですから、塾や習い事などの教育費はしっかり計算に入れておかなければいけません。

海外では学校の教育費が無料という国もあるので、どちらの国が子供にとって良い教育環境か夫婦で話し合うことも大切です。

(3)養育費

子供が生まれると、両親が共働きの場合は託児所に預けたり、子供の世話係を雇う必要が生じることもあります。

その費用を節約するために親に見てもらうと言っても、その国に住む片親にしか頼れないのでその負担は大きいものがあります。

6.まとめ

国際結婚に伴う余分な出費が発生する5つの場面をご紹介しましたが、他にも保険・税金・滞在許可手続き・光熱費においても、国際結婚ならではの出費が存在します。またどの国に住むかによって必要経費が大きく変わり、石油価格が高い国か低い国か、温かい国か寒い国かなども生活費に大きく影響します。

 

どんな経済状況であれ、お金に対する価値観は夫婦円満な家庭を築く上で重要な要因になりますから、結婚前に十分確認し合うことが大切です。「金の切れ目は縁の切れ目」とならないよう、金銭問題は夫婦でしっかり話し合い堅実に貯蓄していきましょう。