国際結婚で言葉の壁はどう越える?

はじめに

国際結婚は日本国内の結婚全体に占める割合において依然としてわずか3%台と決して多くはないばかりかむしろ少ないとも見えますが一昔前に比べれば耳慣れるようになった言葉ではないでしょうか?

 

特に近頃ではベトナム人やフィリピン人などといった東南アジアの人たちとの国際結婚が以前にもまして存在感を増すようになってきています。また、国際結婚におけるパートナーの国籍も以前と比較して多様化しています。

 

それにしても国際結婚をすると心配になるのはやはり言葉の問題なのではないでしょう
か?パートナーが日本語を使うことができるのであればそれに越したことはないのですがそうでないときはどうしても「言葉の壁」がたってしまうものです。

「言葉の壁」で直面する課題

「言葉の壁」で直面することになる課題は主に5種類に大別することができます。いずれの5種類も相互作用的に働くので一度ひっかかってしまうと負のスパイラルに陥ってしまうことも少なくないようなので実はやっかいな課題なのです。

・ミスコミュニケーション

「言葉の壁」がたったとき、まず一番最初に直面することになる課題といえばミスコミュニケーションです。これは特に相手の言語が全く通じない(かつ相手は日本語を使えない)場合やパートナーとの間に共通言語はあるものの思い通りには使えない場合などによくみられる課題です。しゃべれどしゃべれど誤解が積み重なり、ミスコミュニケーションが発生するというものですがこれはネイティブであっても実はあり得ることだそうです。この場合はある程度流暢に使えるもののニュアンスを誤解する、もしくは自分のニュアンスが理解されない、といったものです。これは表現に関わる文化理解が不十分なことに起因しています。この課題はやがて他の課題へとつながるようになります。

・相手への依存度の高さ

これは特に国際結婚したことがきっかけでパートナーの母国に移住したときなどに直面することが多い課題です。つまり、パートナーの国の言語があまり使えないために公の場などでパートナーに頼りがちになるといったところで、例えば公共料金や携帯の契約などは常にパートナーにまかせっきりなどといったことが挙げられます。これがきっかけで依存度が高くなると同時に自信を失って自尊心が傷付いてしまうことも多いのです。

・少ない会話

これは先述したミスコミュニケーションから派生してくる課題で、これはミスコミュニケーションを予防するためにいっそのことあまり話さない、というものです。しかし問題はこれでは益々パートナーとの意思疎通が困難になってしまうという致命的なリスクがあります。つまり、会話が少なくなることでますますお互いの考えていることが分からなくなってしまうのです。

・家族ぐるみのつきあいへの苦手意識

必ずしもパートナーの母国に移住したわけではなくとも儀実家を訪れる機会はあるでしょう。その際に相手の言語が全然通じなくてやがて孤独感を感じるということがあります。また、儀実家の方で必ずしもあなたに対する理解が十分なわけでもないのでなおのこと難しいものです。実際、筆者も海外に親戚がおり、特に中学のときは言語がろくに通じなくて苦労しましたし、当時は極めて強い苦手意識をもっていたので似た経験をしたことがあります。

・相手の友人と仲良くなれない

国際結婚以外でも海外によく行く方や外国人の友人がいる方は似たような経験をされている方が多いのではないでしょうか?パートナーが友人を連れてきて談笑すれど何をいっているのかよく分からないし、仮に分かったとして元カノの話になってたりしてヤキモチを焼いちゃったりなんて場合もよくあります。そして何より置いてきぼりにされているのではと感じるのではないでしょうか?ここで重要なのは何があってもヤキモチだけは絶対に焼かないことです。日本では愛情の裏返しだとしても外ではむしろ疑心暗鬼の象徴としてマイナスポイントになることの方が多いです。ですから無理して仲良くならなくても嫉妬は禁物です。

・言葉の壁を壊す3種の神器

負のスパイラルに陥らないためにも意識したい言葉の壁を壊す3種の神器をこれから紹介していきます。これらを徹底すれば徐々に言葉の壁は崩壊することでしょう。

・根気強く言語学習

言語理解の問題についてはとにかく勉強するの一言に尽きます。せっかくすぐ隣にパートナーという名の素晴らしい先生がいるのですからこの機会を逃すわけにはいきません。ですからパートナーの助けも借りながらコツコツ勉強していきましょう。身につけた表現をその場で使って見せると理解の促進にもなりますし、パートナーも喜びますよ!また、パートナーには時々日本語の先生に化けてあげるといいでしょう。

・感謝

感謝の気持ちを忘れない、これも大事です。パートナーも日本語を使えるのであればそれに越したことはないと冒頭で言及しましたが果たしてペラペラに使えていることは大変ではないと言えるでしょうか?答えとしてはNOです。実際は大変ですし、筆者も上達度に関わらず日本語以外を使うときは正直のところ大変です(笑)。ですから相手が日本語を使えているとしても当然だとは思わず感謝の気持ちを忘れないでください。ありがとうと言われると相手は喋れてよかったと思えますよ。

・理解、尊重、思いやり

最後は理解、尊重、思いやりです。これは端的に言えば文化を含めて相手のことをどれだけ理解できているか、ということです。たとえ言語理解が一通り改善しても文化などの理解が不十分だとニュアンスは意外につかめないものです。もちろん、これは相互に行われなければ一方通行で本末転倒です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?「言葉の壁」がたったときの課題とそれらを乗り越えるための三種の神器を紹介させていただきましたが、まず最初に手っ取り早くできることはやはり勉強なのではないでしょうか?

 

成果は必ずしもすぐにでるわけではありませんがそれでも塵も積もれば山となるというように気が付けば言葉の壁が最初より低くなるものなのです。