国際結婚の結婚式にかかる費用

はじめに

言うまでもないことかも知れませんが、国際結婚は日本国内で普通に結婚するのとは事情が色々異なります。異例尽くしといっても過言ではない国際結婚はいざ実行に移すと戸惑いを感じる方が多いのではないでしょうか?今回もまたそんな不安にこたえるべくまた問いに答えていきます。

 

今回解説していくトピックは国際結婚した場合に結婚式にかかる費用に関するものになります。お金のこともまた大切な話ですから今回の記事が参考になれば大変嬉しい限りです。

国際結婚の結婚式にかかる費用は?

それにしても国際結婚した場合に結婚式にかかる費用はどれほどなのでしょう?結論から申し上げますと実際にどの国で挙式するのかで事情は大きく異なります。ですから一概に結論付けることはできないので今回は日本、カナダ、台湾、アラブ圏の4地域の例をとり上げながら紹介していきます。ごく一部に過ぎませんが少しでも参考になればと思います。

<日本で挙式する場合>

日本で挙式する際、国際カップルの7割はご祝儀制を採用している傾向が見られます。また、引き出物も用意するのでそこでご祝儀で受け取った額の一割がそちらにまわることになります。つまるところ日本で挙式する場合の費用は通常結婚とあまり異なるところはなく、結婚式にかかっている費用は平均300万円前後であることが殆どです。なお、日本では結婚にかかる総合費用が平均460万円で、その9割近くを結婚式が占めていることになります。また、地域によっては結納を欠かさないところもありますのでそこでさらに90万円前後と言った具合になります。

<カナダの場合>

それでは国外で挙式した場合に移りまして最初に紹介するのはカナダの場合です。例えば100人程度を結婚式に招いた比較的な小規模だった場合の概算では6530カナダドル、つまり日本円にして約55万円の費用がかかります。招いた人数がそれを越えると100万円前後になると見て間違いはないですがそれでも日本で挙式した場合に比べると3倍から5倍半前後もの開きがあります。実際にこれはカナダのみならず欧米では広い範囲でこのような結婚式にはあまり金をかけないという傾向が見られます。なお、ここで最もウェイトが大きくなっている部分は披露宴になります。それにしても財布に最も優しそうに見えますが次項ではさらに衝撃的な展開が待っています。

<台湾の場合>

台湾の結婚式事情は日本にやや似ている節があります。例えばご祝儀制もありますし、そのお返しの引き出物、そして結納に相当する習慣も同様に存在します。しかし、台湾の結婚式の驚くべきところとしてはなんと費用がどれくらいかかるかの問いではなくどれだけ利益が出るかという問いであることです。つまりなんと事実上収入のようなものが発生してしまうというのです。これは何故かというと台湾の結婚式の仕組みにあります。台湾で挙式した場合、新郎側が開く婚約式というものがあるのですがそこでの主賓はなんと新郎新婦ではなくその両親です。ここまでだといわゆる利益が出てしまう仕組みとは何ら無関係のように思えますがこの婚約式、規模が大きいことがほとんどです。300人前後が招待されることも多く、先述したように台湾にはご祝儀制が存在するのでその300人前後全員からご祝儀をもらうことになります。日本もご祝儀を受け取るとは言え、実態としてはギリギリであることが多いですが台湾の場合はもともとの物価の安さと人数の多さに関係しているせいなのかそうはならないのです。

<アラブ圏の場合>

中東及びマグレブ地域(北アフリカ)の結婚式にかかる費用の事情は極めて特異的なものがあります。というのも結婚式やその他関連する費用は全て新郎側が負担するという決まりがあるためです。つまり、相手がアラブ圏の男性の人で、かつパートナーの母国で挙式する場合は恐縮ではありますが新郎側に負担してもらうことになります。また、この地域はイスラム教が主流なのでマフルという結婚契約でさらに約140万円前後が新郎側から払われます。ただし、新郎が日本人の場合はその逆になるかと言われると必ずしも断言できない節はありますがそれなりの出費は覚悟した方がいいです。

最後に:来場者への配慮

ごく一部の例ではございましたが結婚式にかかる費用の例を紹介させていただきましたが、つまるところどこでやるか次第でその国の事情をよく理会する必要があります。そして最後に、国際結婚である以上どちらか片方の親族などには移動という負担が大きくのしかかります。ですから双方への配慮としてそれぞれの母国で両方挙式するという選択肢も残しておくことも推奨します。