国際結婚のスピード婚に思わぬリスク!?
はじめに
国際結婚は世間体ではまだ珍しがられますが、国際結婚自体はは日に日に増していまして、特にベトナムなどの東南アジア諸国をはじめとしたアジア圏との国際結婚が目立つようになってきました。
それにしても国際結婚は時間のかかるイメージがありますし、やはりじっくり時間をかけて信頼関係を醸成していっているカップルも事実として多いです。
しかし、それとは反対に信じられないほどのスピードで結婚にゴールインするいわゆるスピード婚も見られます。早いスピードで幸せが得られるのであればそれに越したことはないのですがそれをとある切実な事情で厳しい目線で見ざるを得ないのが入国管理局なのです。今回はそんなスピード婚に潜む思わぬリスクについて紹介していきます。なお、ここでは3か月以内に結婚した場合をスピード婚として定義することにします。
スピード婚に思わぬリスク!?国際結婚とそうでない場合にも共通し得るリスク
国際結婚のスピード婚をとある切実な事情で厳しく見ざるを得ないのが入国管理局であると先述しましたがその前に国際結婚に限らず結婚全体で当てはまり得るであろうリスクについて3種類紹介していきます。この3種類を紹介した後で別項で最後のリスクを紹介します。
<貯金は十分か?>
これはスピード婚全体というよりはむしろ年齢層などによっては当てはまり得るリスクと言えます。特に20代前半から半ばの場合はこれがかなり刺さります。また、国際結婚の場合はなおさら意識する必要があります。それは通常の結婚以上にコストが大きく、経済的な不安は容易に離婚要因を作り出してしまいます。ですから貯金について依然心配がある状態なのであるならむしろ急ぎ足で結婚するという方向性には持ってこないで時間をかけてもいいでしょう。また、貯金を大きく崩さないために必ずしも同居にこだわらないというのもこの場合は有効策のひとつになるでしょう。
<仕事はあるか?>
仕事の有無についてはとりわけ国際結婚の場合要注意なポイントです。これは何故かというとパートナーが日本に移住してきた場合、もしくは自分がパートナーの母国に移った場合の両方において移住先で仕事を見つけるのは至難の業であるためです。そもそも移住先の言語ができなければ仕事はほぼ見つからないと言っても過言ではありません。ですから急ぎ足で結婚するとこのような要因ですぐに経済的な不安を作ることになるケースはしばしばありますし、重ねて述べますがこれは離婚要因を作り出します。ただし、同居にこだわらないのであればお互いに仕事を辞めることはないのでこのようなリスクは回避することは可能です。
<住居はあるか?>
通常の結婚でも国際結婚でも両方あてはまるリスク要因なのではないでしょうか?2人でどこに住むのか?という問題です。実家、もしくはご自分で賃貸、もしくは購入するとなれば問題ないのですが、経済的事情などから親族などの家に身を寄せるということは理論としては可能ですがこのような居住環境では外国人配偶者はストレスがたまってしまいます。無論、経済状況も疑われます。時間をかけながら住居の目途をつけてから国際結婚に向けた本格的な準備をした方がいいでしょう。
以上が最初の3種類のリスクですが仮にこれらのリスクを全て克服し、スピード婚しようとしても最後に大きな壁が立ちはだかります..
スピード婚すると配偶者ビザはおりない!?
スピード婚のリスクで最も大きいものとは入国管理局による赤信号、すなわちビザ(結婚ビザ)の不許可です。実態として3か月以内の結婚の場合、殆どの場合でビザが却下されます。
実はこれには入国管理の視点からやむを得ない理由があります。それは何故かというと、偽装結婚でビザを得て滞在しようとした事案が実は決して少なくないからです。言い換えるとこれはビザ目的の結婚ということになり、このような事案は交際から3か月以内で申請していることが殆どでした。
また、交際期間の長い人と比較して資料の充実度にも欠けるので入国管理局としてはこのようなスピード婚についてはどうしても偽造結婚ではないかと疑ってしまうのです。
とは言え、不可能なわけではありません。資料を徹底的に充実させ、結婚しなければならない理由について説得力のある説明ができれば例外的にビザがおりることもあります。なお、説明するのはビザを申請する本人であることを忘れないでください。
おわりに
いかがでしたでしょうか?国際結婚におけるスピード婚では配偶者ビザ不許可などといった思わぬリスクがあるということを解説させていただきましたが、説得力ある説明ができれば例外もあり得ることではあります。ただ、ここは敢えて急がずに時間をかけることでリスクを回避するという選択肢もあるかもしれません。